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GANGNAM STYLEのヒットを音の面から考える(文化系トークラジオ Life感想戦) #life954

更新が半年ぶりになってしまったが,文化系トークラジオ Life「文化系大忘年会2012」の感想戦に参加でも.

個人的に興味があったのは,PSYのGANGNAM STYLEの流行だが,恐らく特異性が積み重なってヒットにつながっていったのではないかという気がしている.日本で流行したK-POPサウンドは,聞いた限りではハイ・エナジー(80年代ユーロビート)っぽいなーとは思っていたが,GANGNAM STYLEはこれまで聞いた上で知識としてあるK-POPではなくEDMの文脈に乗った曲であると感じられる.K-POPっていい曲だよね,とはいうものの,何となくいい曲止まりになってしまい,特異性を持つのではなくK-POPのカテゴリに入れられてしまっているのは勿体無い感じがするが,PSYはヒットさせるためにK-POPっぽさを目指すのではなく音の土台にEDMを選んだのではないかと思われる.勿論,サビ前のブレイクを使ってくるあたりは,ダンスミュージックとして流行せようという意図を感じる.

あとは,曲のFlashmovが作られる辺りは,耳馴染みがよく,替え歌を作りやすく,また絵的に真似しやすかったのは,ヒットの片翼を担いていただろうが,エントリの意図としては外れるのでカット.ただ,表現的に悪く言えばゲスなノリを持った中毒性のある曲のヒットは数年出てこないだろう.やってることが色々と変だけれど,なぜかヒットしてしまった人・曲枠(O-Zoneのマイアヒ―正しくはDragostea Din Teiとか,スキャットマン・ジョンとか)が日本だと不定期に流れ込んでくるが,GANGNAM STYLEも国内盤でのCD流通は知る限りないものの,この曲も前述の枠に入るものとして認知されるんだろうなとは思う.

最後に仮にPSYが次の曲・アルバムを出したとしても,国境を超えてのヒットはGANGNAM STYLEのインパクトを超える曲は出ないだろうと思う.戦略として色々な要素を盛ったGANGNAM STYLEの次は如何に.

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